『
心と体と』
第67回ベルリン国際映画祭で金熊賞受賞と今年のアカデミー賞外国語部門ノミネートされたこと以外に予備知識はまるで持たずに鑑賞。
およそ今どきの映画らしくない原題直訳の邦題はちょっと挑戦的で逆に目を引く。
同じ食肉処理工場で働く上司と新入り女性職員が同じ夢を見ていることがきっかけで交流を始めるという一風変わったラブストーリー。
コミュニケーションがヘタな代理職員マーリアと片腕が不自由な上司のエンドレ。
互いに欠損している人間同士が共通点を見出し理解し合うという寓話であるが、まずは映像が魅力的。
幻想的な夢に透明感ある空気感と鮮明な色彩が混然となって画面に引き込む。
食肉処理工場の生々しい様子が描き出されるが、流れる鮮血には生と死の意味が込められているのだろう。
上司役を演じたちょっとくたびれた(失礼)マッツ・ミケルセン似のゲーザ・モルチャーニは俳優でないというのは驚き!
それほどこの役にハマっているし、むしろ他のキャストよりも堂々とした俳優に見える。
透明感あるヒロイン、マーリアを演じたアレクサンドラ・ボルベーイは舞台で活躍する新進気鋭の女優というが、これからは映画でもその才能を見せてくれるのではないかと期待する。
ローラ・マーリングのリリカルなWhat He Wroteも作品にマッチしている。
(肉の解体が苦手な人は要注意かな?)
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