残り日数がないので、まとめて一気に更新。
少し長くなるけどご容赦を。
『まともな男』
http://www.culturallife.jp/matomonaotoko
日本の企業でもありそうなシチュエーション。
ギスギスした家族間の絆を取り戻したく家族でスキー旅行を計画する“まともな男”の父。上司の機嫌を取りのために、したくもない子守を買って出て、挙句に騒動に巻き込まれるのだが、弱い立場ゆえ嘘でごまかそうとすればするほど、雪だるま式に取り返しのつかない展開に…。
自分で自分を“まともな男”というなんてどれほど“まとも”なのかと思うが、確かにリューネン映画祭やスイス映画賞で脚本賞を取っただけあり、ひとひねりを感じる。
事なかれ主義で偽善者ぶっている行動のツケが回る耳の痛い話。
キャストも役柄にあっていて話に力をもたらすものの、いくらか主人公が弱く感じる。
それとウソを重ねて行きつく先がそれほど意外性を感じないのももう一つ。
ただ、尺が短くてサクサク進むのは手際の良さは感心。
『否定と肯定』
http://hitei-koutei.com/
歴史修整の悪夢が世界を覆っている。
真実は一つ(見方は様々あったとしても)のはずなのに、実像がゆがめられていると感じることは多々あるのではないか。
実際にあったナチスのホロコーストの有無を問う裁判劇。
何をいまさらと思うが、これが結構最近の出来事で屁理屈といえばそれまでだが、口の達者なやつは厄介と思わされる。
裁判が中心なので堅苦しい台詞の応酬だが、頭の体操には持ってこい。
多弁で頭脳明晰なはずの学者に授ける戦法がユニーク。
どちらが正論かよりもあくまでも裁判テクニックというのがあると知らされる。
それと国によって裁判のルールの違いも「なるほど」と思わされる。(少し理不尽?)
裁判での駆け引きは、この手の映画にありがちとも思うが、実際のアウシュヴィッツの映像はスクリーンを突き抜けて胸に迫るものがある。
歴史学者リップシュタット演じるレイチェル・ワイズよりも敵対する歴史家アーヴィング役のティモシー・スポールのヒールっぷりが強く印象に残る。
弁護士のトム・ウィルキンソンに(まだかなわないと思うが)『情婦』のチャールズ・ロートンの面影を感じた。
『ユダヤ人を救った動物園 〜アントニーナが愛した命〜』
http://zookeepers-wife.jp/
またも、ユダヤ人とナチス物。
こっちは当時の物語。
戦時下にポーランドの動物園でユダヤ人をかくまい逃がしてやっていたというノンフィクションがベース。
いわゆる隠された美談ではあるが、(確かに一定の感動はあるものの)その意味での意外性は乏しいかも。
それでも事実は事実として知っておいてしかるべき内容だとは思う。
夫の方がユダヤ人救助を言い出したようだが、映画で中心となるのは妻(ジェシカ・チャスティン)の方。
いつも身ぎれいで、映像自体も美しい。
普段は理解あるヒトラー直属の動物学者ヘック(ダニエル・ブリュール)でさえ権力を握ると暴走するのは、人の心の弱さの一端が表れているよう。
アニマルトレーナーの腕前なのか、特撮班の力なのか分からないが、動物の芝居が上手くて驚愕。
あるユダヤ人少女に動物を絡めて励ます言葉がとても良い。
動物自体がメタファーとなっているのが効果的演出を加える。
実話だから裕福な暮らしに見える動物園経営の家庭事情を『幸福な王子』のような演出にする…ことは出来なかっただろうな。
『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』
http://girls-und-panzer-finale.jp/
今年最後に選んだのは、この一本。(尺の関係も多分に…)
ご存じ(!?)『ガールズ&パンツァー』シリーズの最後のストーリーを6回に分けて上映の運びとなった。
一見さんはそもそも来ないという前提で作られたかのようだが、それで大正解だろう。
結論から言って、おおむねファンには納得できる内容になっているのではないか。
ただ、あまりに途中で終わるのが欲求不満であるが、そこは次回も足を運んでもらうための作戦だろう。
(商魂たくましいとみるか、こうでもしないことには資金回収できない大人の事情があるのかなどと推察してしまう。)
新規の戦車登場がスペシャル感を醸し出す。
それに伴い新キャラの登場も…。
(ただでさえ大人数なのにますますキャラの区別が…、と思う人は何度も通うか、ソフト鑑賞で鍛え直さないとならないですな。)
何かに理由をつけてチーム分けして戦車で戦うわけだが、今回の隊長は「みほ殿」ではなく桃ちゃん。
「河嶋桃」にフォーカスが当たり、彼女の意外な一面(クスクス…)が垣間見られて興味深い。
(いまだにあのメガネの構造がよくわからないが。)
POV方式の学園艦内追走劇シーンや第二次大戦期に見られたような橋を使ったアクション劇もスタッフの趣味性を感じさせる。
惜しむらくは爆音上映じゃないことか。(笑)
来場者特典が毎週変わるようだが、今日はこれを頂いた。
(絵柄はランダムで違うみたい。…商魂たくましい。w)
いよいよ明日は今年最後。
恒例のベストで締めくくり。
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