『
裁き』
インド映画というといわゆる歌って踊ってというスタイルを思い浮かべる人も多いと思うがこれは少し違った。
いや、正確には歌は歌う。
歌がきっかけで逮捕される老人の話なのだ。
これ、最後の15分で躓く人もいるのではないだろうか。
不親切というか、“丁寧な”説明がない。
フィクションではあるが、モデルとなったケースはあるらしい。
イラン映画も表現の自由は制限されているが、インドも同様なのか。
話は自殺をそそのかす歌を聞かされて下水掃除人が自殺したから歌った民謡歌手カンブレに責任を取れという無茶苦茶な逮捕にまつわる法廷劇だ。
余りに不条理な逮捕劇に“共謀罪”が頭をよぎる。
法の解釈次第では“お上がやる気になれば、これくらいはいとも簡単”とささやいているようなもの。
インドで思い出すのはカースト制度。
この主人公も下水掃除人も下層階級であることは想像に難くない。
(下水掃除人の仕事内容に唖然とする。)
引きの絵で語られる法廷劇。
法廷で裁きを受けるのは容疑を掛けられた民謡歌手だけなのか。
監督が本当に裁きたかった答えが最後の15分にあるのだろう。
回りくどいこの演出こそが表現の自由が制限されていることに他ならないと思う。
撮影当時に監督は20代だったとは恐れ入る。
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