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2017年05月26日18:04

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『ハクソー・リッジ』

『ハクソー・リッジ』

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 補給部隊へ志願した理由を「戦争という破壊の中で、唯一、物を作って行くことができるため」といったのは機動戦士ガンダムのマチルダ中尉。
本作の主人公<デズモンド・ドス>も敬虔なキリスト教信者ゆえ衛生兵として戦場で銃の代わりに他人を生かす薬箱を持つ。

 米国には宗教的信条に基づき<良心的兵役拒否者>というのがあるそうだ。米国建国当時から存在し、第二次世界大戦中も認められていて、戦争不参加に正当性を持てたのに自らを“良心的協力者”と呼んで従軍したD・ドス。

 <ハクソー・リッジ>とは難攻不落の絶壁として米軍に立ちはだかった沖縄の“前田高地”。
激しい戦いは参加した米兵のトラウマになっているのか、日本兵はまるでモンスター扱い。
当時沖縄で戦った経験豊富な日本兵と、にわか仕込みの米兵ではいくら物量に差があっても簡単には落とせまいが、“同じ人間”というスタンスが欲しかった。

 しかし、つくづくアメリカは<ヒーロー物語>が大好きなのだと思わされる。
熟練レベルにない兵隊をむざむざ激戦地に放り込んで、無意味な躯を山のように築いたのは上層部の失態だろうと思うのだが、一人の英雄を祭り上げることで問題点をすり替えている気がしてならない。

 もちろん、主人公の取った行動は勇気があり褒め称えること自体に反対はしないが、政治利用されている気がしてならない。

 一兵卒の活躍という意味合いでは(ありがちなパターンとはいえ)よくできているので、戦争マニアには楽しめるのではないか。
『フルメタル・ジャケット』を彷彿とさせる二幕ものであるが、スタンスは『プライベート・ライアン』に近い?

 アナログ的な仕掛けを多用して極力CGを使わなかった点は好感がもて、銃撃シーンも見ごたえある。
(艦砲射撃は少し“盛っている”ように思うが…。)

 当初乗り気ではなかったメルギブも『ブレイブハート』と同質の匂いをかぎ取ってメガホンを取ったようだ。(やはりヒーロー譚にしたかったのか)
ロケ地・オーストラリアの“前田高地”は随分と壮大な景観になっているが、エンタメとしては、この程度のアレンジは妥当だろう。

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6月24日より公開

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