『
たかが世界の終わり』
『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭審査員特別賞受賞したグザヴィエ・ドランは本作でカンヌ国際映画祭グランプリ受賞。
いかにグザヴィエ・ドランが映画人に愛されているのかがよくわかる。
12年ぶりに帰郷する人気作家のルイ。疎遠にしていた家族とどうしても会わなければならない事情があった…。
元は舞台劇というが、どこをどう切り取ってもドランの映画のオリジナルにしか思えない。
ここにあるのは愛する家族とつながれない男の姿。
ルイを待ち受ける家族は12年ぶりに再会するというのにどいつもこいつも自分の強欲丸出しでうんざりする。
疎遠になるのも無理からぬこと。(苦笑)
エキセントリックな家族にあって無口な次男坊を理解するのは、よそ者である兄嫁。
彼女が実の兄弟だったらルイの生き方に変化があったのかもしれない。
ドラン映画なら是が非でも…ということなのか、マリオン・コティヤール、レア・セドゥ、ナタリー・バイ、ヴァンサン・カッセルと豪華な俳優陣が顔をそろえる。
表情だけで観客を引き付けるキャストの魅力もあってのことだがほぼ顔のドアップと激しい切り返しの編集で構成するという手法もドランらしいし、また圧迫感が息苦しい家庭事情をよく示す。
ポピュラー音楽の使い方もドランらしい力量と趣味を感じさせる。
陰影の美しい映像は必見。
暗喩がいかにも舞台劇を思わせる。
…が、力量があるのは分かったので、そろそろ別のモノを見せて欲しいのが本音。
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