『
侠女』
「死ぬまでに観たい映画1001本」にも取り上げられているが、長年(私にとって)幻だったキン・フーの『侠女』。
昨年末のフィルメックスでデジタルリマスターが上映されていたので観たかったが、諸々の事情で断念…。
しかし、年が明けてようやく一般公開がかなった。
中国を代表する武侠映画の巨匠キン・フー監督の代表作で、4Kリマスターである。
元の画質が分からないので、リマスターされたと言ってもどれくらい違いがあったのかは計り知れない。それでも色彩の鮮やかさは確かに感じられた。
(逆にフィルム上の汚れというかゴミのようなものは感じられた。)
古典伝奇文学「聊齋志異」からの1篇の映像化で、中国・明朝期を舞台に、いわれなき宦官の陰謀で処刑された忠臣の娘の復讐劇を描くのだが、冒頭から終盤へは想像がつかずに別の映画かと思うくらいぶっ飛んでいる。(ブルース・リーの映画だと思っていたら『2001年宇宙の旅』になっていたくらい)
理屈で考えると突っ込みどころも多いのだが、それくらい大らかな作風も魅力なのだろう。
中国の歴史ものに見られるように武力が劣る陣営が、策略で打開するというアイディアも生きている。
もちろんヒロインのヤン役の魅力あってだが、書生グーの母親のとぼけた味わいも良いアクセントになっている。
ただし、二部作からなるとはいえ(第一部: チンルー砦の戦い、第二部: 最後の法力)、内容に対して上映時間が3時間と、長めなのは少々気になる。(汗)
今では見慣れたワイヤー・ワークの生みの親のキン・フー映画だけあり、派手なアクションが最大の見どころか。
アン・リーの『グリーン・ディスティニー』の原点とされているが、本作でも竹林のシーンは白眉だろう。
映画とは無関係に、近くにいた中年カップル(?)がうるさかった。
いちいち「おっ」とか「なんだ〜」とか合の手を入れる。
お前ン家のお茶の間じゃねぇよと言いたくなった。
観ながら解説とか感想とかご勘弁…。
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