『
母の残像』
有名な戦場写真家だった母が3年前に交通事故で他界。
大規模な回顧展を前にし、未だに“母の残像”に苦しめられる遺族の様子を過去と現在をシャッフルしながら描き出す。
ヨアキム・トリアー監督は、叔父がラース・フォン・トリア―ということで注目は一際高いと思うが、さすが血筋は争えないか。
誰もが愛するものの喪失から立ち直るのは並大抵ではあるまい。
オマケに母の死は自殺だったのか事故だったのか不明瞭なため、遺族の気持ちは揺れ動く。
そのモヤモヤした思いが映画の終盤まで付きまとう。
幻想と現実が入りまじり、過去と現在も並行する展開。
正直言ってここまでメソメソしているのはややゲンナリでもあるが、得てして男ばかりの家族にとって母という存在は格別なのだろうか。(男女が逆だったらこういうストーリーにはならなかった気がする。)
描かれる鬱積した団子状態は
トリアー一族のDNAなのだろうか。(苦笑)
過去を受け入れ現実と向き合い、再生を辿る過程が共感を呼ぶ。
イザベル・ユペール、ジェシー・アイゼンバーグ、ガブリエル・バーンというビッグネームが並ぶ中にあって神経質そうな
弟コンラッドを演じたデヴィン・ドルイドが光る。
憧れの彼女とのエピソードだけ切り取って別の作品で見てみたいくらいだった。
ログインしてコメントを確認・投稿する