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2016年08月09日03:10

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『ヒップスター』@カリコレ2016

『ヒップスター』@カリコレ2016

 『ショート・ターム』で一躍知られるようになったデスティン・ダニエル・クレットン監督の2012年長編デビュー作。
サンダンス映画祭に出品されたと聞けば、その作風にも納得がいく。
日本では公開順序が逆になったが、それだけに資質には理解しやすい点もある。
とりあえず、言葉は耳にするもののヒップスターとは何ぞや?
WEBで調べると「流行の最先端を追っている人のこと」とある。
(しかし…原題はI Am Not a Hipsterなのに邦題は最後のワードだけ訳したら意味が逆じゃないの?)あせあせ

 まず『ショート・ターム』で作曲を手がけたジョエル・P・ウェストのオリジナル曲が素晴らしい。監督が全幅の信頼感を抱くのもわかる。
『はじまりのうた』のジョン・カーニー作品や『君が生きた証』などが好きならおそらくこれもお気に入りするのではないか。

 主人公ブルック・ハイドは音楽の才能があり、評価もされるがそれで幸せにはならない。
大きな喪失とわだかまりを抱えているのだ。
サンディエゴの音楽シーンやマイナーなアートシーンが家族愛とともに語られる。
亡き母の遺灰を巻くために訪れた父や妹たちとのひと時が人生に憶病になってしまっていたブルックの生き方を変える。
決して有名ではなくともセンスを感じる配役で、心のゆらぎを捕えた手持ちカメラによる瑞々しい映像も魅力的。

 実は日本と無縁ではない点が公開に影響を与えたのではないかと思われる。
人によってはまだ向き合うのは酷と感じるかもしれない。
しかし、それこそが主人公の心情と重なり合っているので、日本でこそ公開されてしかるべきではなかったのか。辛くとも前を向いて挑戦しなければ未来は訪れない。

フォト


 主人公の友人クラークのアート作品がミシェル・ゴンドリー風の遊び心あふれるものも面白い。“イルカ”は中々の力作ではないか。(笑)

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