『
ターザン:REBORN』
なぜ今ターザンか。
幾度となく映像化されてきたターザン作品を『ハリー・ポッター』シリーズなどのデヴィッド・イェーツ監督が最新VFXで撮る。
“ターザン”になるという意味には二つあると思う。
ジャングルで動物に育てられ、生き延びるためには“ターザン”になるしかなかった幼少期と、英国貴族として妻ジェーンと文明社会で暮らす状況から再びジャングルへ戻って“ターザン”になること。
この二つは大きく違う。
生きる選択肢がなかった時と違い、今回は自身の意志で選択するのだ。
ルーツ回帰であり、自分の居場所探しであり「本当の自分とは?」という究極の問いに対する返答だろう。
もちろん、人間対自然、先進国と未開の地といった対比に文明批判があるのは明白。
利益のためには手段を問わない欧米社会へ一矢報いる形だ。
ただいくらジャングルの王者だとしても物理的に突っ込みどころのあるアクションは苦笑いを浮かべるが、ご愛嬌といったところか。
いかにもハリウッドの映画らしい間口の広い筋運びで、アレキサンダー・スカルスガルドの鍛え上げられた肉体美に目が行く。
脇役にサミュエル・L・ジャクソン、クリストフ・ヴァルツといった個性派俳優がキャスティングされているが、予想通りのクリストフ・ヴァルツよりも、トンデモアクションに付き合わされるサミュエル・L・ジャクソンの人間味の方に面白さを感じた。(笑)
副題にリボーンとあるが、一番生まれ変わったのは妻のジェーン(マーゴット・ロビー)の描き方かもしれない。
古式ゆかしいヒロイン像の殻を破ったアクション活劇はまさしく今風のヒロイン像だろう。
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