『
スティーブ・ジョブズ』
アップル社の共同創業者の一人にしてピクサーの設立者で、現代人のライフスタイルを大きく変えることになった革命児スティーブ・ジョブズの伝記映画。
これまでにも作られた映画はあるが、実際に目にしたのはこれが初めて。
生前から様々語られていたので、その変人ぶりは薄々知ってはいたものの、それでも驚くシーンが多々ある。
物を売るのに大事なのは…もちろん商品そのものの魅力も大切だが、一般消費者にイメージの喚起がないと手に取ってはくれない。
技術的なことは何一つ出来なくとも、ジョブズはプレゼンの上手さで高い評価を得ていた。
没後の新作発表などを見るにつけ、替わりのいないポジションだったのだなと改めて思う。
映画はユニークな視点で貫かれる。
ジョブズの人生で転換期となった3つのプレゼン直前のバックステージを舞台演劇のように描いている。
ワンシーンの登場人物は少なく、セリフを息もつかせぬスピードで矢継ぎ早にまくしたてる。
(かなり早口なので字幕はだいぶオミットされている印象。特に長いカタカナの固有名詞。…笑)
劇中で引き合いに出されるビッグネームの数々が興味深い。
特に小澤征爾の話はジョブズを明確に語る。
疾走感ある演出はダニー・ボイル監督らしさを感じさせる。
娘リサとの確執に隠された真実には<変人>S・ジョブズじゃなく、<父親>そのもの。
Apple IIをめぐる論争と自身の生い立ちや認知問題、それらを上手くダブらせて脚本を書いていると感心。
事実を拾い集めて再構築するアーロン・ソーキン(『ソーシャル・ネットワーク』『マネーボール』)の腕前は確かに思える。
ジョブズ自身が好きだったという
ボブ・ディランの歌がストーリー上も生かされている。
まさにこれは
ジョブズの人生の知られざるバックステージを描いた作品。
S・ジョブズになり切ったマイケル・ファスベンダーと支え続けた部下のジョアンナを演じたケイト・ウィンスレットはまさしく好演。当初はケイトがどこに出ているのか気が付かなかったくらい。
蛇足ながら、デザインにこだわりを持っていたジョブズの映画らしく、チラシも一工夫ある。
(アップル製品を思わせる)白を基調とした絵柄で角を丸くカットするなんて、きっとジョブズも納得だろう。
試写会@一ツ橋ホール
2月12日より公開
ちなみに試写会用のはがきも同様に角丸(お水の名刺みたいだ…

)、誘っていただいたマイミクさんに感謝。

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