東京国際映画祭2015
『タンジェリン』(ワールド・フォーカス)
先ごろのEUフィルムデーズでも同名タイトルの映画があったが、こっちはアメリカ映画。
実にマイノリティへの愛情を感じるコメディ。
舞台はロサンゼルス。
クリスマス・イブに出所したトランスジェンダーのシンディが、出所を待ってくれていた親友の同業者アレクサンドラと再会して、ひょんなことから恋人(男性)の浮気を知る。
そして余りの腹立たしさに、とっちめようと<怒りのデス・ロード>になる話。(笑)
他にもアルメニア移民というマイノリティの苦労も並行して描かれる。
インディペンデント系の映画としてはケッサクの一つだと思う。
ともかくスラングとフォアレターワードのつるべ打ち。
字幕制作は苦労されたのじゃないかと推測する。
以前、小池 一夫のツイートでこういうのがあった。
昔、六本木にあった西の木という有名なゲイバーで、男同士がキャットファイトを始め、「あンたなンか、末代まで呪ってやるーッ!」「あンたもあたしもゲイなンだから、末代なのよぉーッ!」という地獄を見たことがある。(小池 一夫)
この映画の雰囲気を伝えるにはピッタリじゃないかな?(笑)
冬でも暑くて、季節が一つしかないようなロスで多様な愛の形を見せつける。
アツいクリスマス・イブに見ているこちらが熱射病になりそう。
そんな熱さの中、冷静なドーナツ屋の店主には拍手。
全編iPhone5sでの撮影という。
おかげでカメラを意識させないことや少しジラついた色彩、さらに本物のオネエをキャスティングしたのもリアルに感じさせる。
とんだイブの一夜を暖かく見守る監督のまなざしが心地よい。
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