『
ダム・キーパー』
今年のアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされた作品。
個人的には受賞作よりもこちらを押したい。
メインスタッフに日本人がいるにも係わらず、日本での一般公開やソフト化の話はない。
(ショートショート・フィルムフェスティバルくらいかな?)
ほぼ日刊糸井新聞の主催で
15日〜20日まで表参道のTOBICHI2で上映とのこと。

入場料金100円という破格な設定もあり、この機を逃すまいと出かける。
http://www.1101.com/thedamkeeper/2015-10-19.html
ダム・キーパーとはダムの向こうにある<汚染された大気>から街の人たちを守るために、毎日8時間おきに風車のネジを巻き続けなければならない仕事で、先祖代々ブタ君一家の家業となっている。
しかし、今は父は亡くなり息子一人で作業をこなさなければならない。
平和ボケした町民はダムの向こうの“不安”など忘れて能天気に暮らす。
一人ダムを守るブタ君に誰も感謝するどころか、学校でも小バカにされる日々。
ある日、転校生のキツネ君がやってくる。
絵が得意なキツネ君の介入が運命を変えることになる。
色々と示唆に富むいい作品だと思った。
長年ピクサー・スタジオでアート・ディレクターとして活躍されただけあり絵のタッチが面白く、CGを使用してはいるだろうがアナログっぽい筆の感じは面白い。
ドライブラシでざっくり塗り残したようなタッチでアニメーションにするのは大変そうに思える。
どの学校にもありそうなイジメや友情という分かり安い切り口で、なおかつ他者への理解や感謝の大切さが語られる。
ダムがせき止める<汚染された大気>がメタファーになっている演出も冴えている。
児童向けではあるが、怖ろしいシーンでは前列で見ていた2〜3歳くらい(?)の女児がお母さんに抱き着いて背を向けていた。
少し気の毒な感じもしたが、可愛らしくて微笑ましい瞬間だった。
話はそれるけど、よく「半年もすればレンタルになるのに、どうして高い料金の映画館に行くのか」と疑問を投げかける人がいるけど、こういう瞬間もその理由の一つだと思う。
自宅のTVやパソコンの前で見ていては味わえない想い出になる。(悪い時の方が多いけど…笑)
大人が見ても「ハッ」とする瞬間があり、18分とは思えない実りある時間を過ごせるが、字幕の出来が今一つ。
句読点があるからじゃなく、児童向けなのに難しい漢字が多く、字数も多すぎる。
日本語版を作ってくれたことは感謝するが、あの字幕ではただでさえなれてない子供には厳しいと思う。
少しネタバレ!?入場する際に<魔法のおまじない>といって手の甲にススのようなものを塗られたが、劇中でどんな魔法が起きるのかとドギマギしていたら<ただのススだった>。(笑)
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