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2015年07月16日01:37

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『バケモノの子』

『バケモノの子』

 今や、日本でも手堅いアニメーション作家になったと思われる細田守監督のオリジナル新作。
それだけに見る方のハードルも自然とあがる。
『おおかみこどもの雨と雪』が母親像を描くなら、これは対をなす映画か。

 バケモノ<熊徹>の弟子になった人間<九太>という本来は相容れない存在なのに、父と息子という疑似親子のような関係性を築き上げる過程がじっくり描かれる。
ある意味、居場所のない者たちであり、不器用な面を持つ二人だから馬が合ったのか。
人間界の<渋谷>とバケモノの住む<渋天街>のパラレル・ワールドの入り口が秘密基地っぽくて楽しい。(笑)

 二人は戦いのため特訓に励むが、禅問答のような<最強とは…>を求めて諸国漫遊する姿がまるで西遊記(あとカッパさえいれば…)。
九太のほのかな恋愛にベタな少女漫画パターンの取入れ方は上手い。
『時かけ』などで実績を残してきただけのことはある。

 ただ、バケモノにとっての人間の理解は分かるが、逆の方はどうなのだろう?
人間界においてのバケモノの意味づけが少し薄い気がした。
また、一郎彦の背景描写が不十分なためか、いささか唐突に感じた箇所も…。

 脚本以上に物議をかもすと思われる声優問題。
御多分に漏れずメインを有名俳優たちが演じている。
演技力云々以前に当人の顔が浮かんで仕方ないのはどうしたものか…。(苦笑)
ただ、さすがに<熊徹>を演じた役所広司は上手い!
彼のおかげでしっかり感動できる仕上がりになったと言っても過言じゃない。

 やたらとモブシーンが多かった(渋谷のスクランブル交差点!)ので、作画は大変だったのじゃないかとアニメーターには同情したくなる。(監督、鬼だな。もしくはアニメーターたちは皆バケモノか…笑)
クライマックスは『ライフ・オブ・パイ』を思い出してしまった。

 渋谷の街を舞台にしたのは世界展開を考慮してだろうか?鑑賞後には、きっと“聖地巡礼”したくなるに違いない。

フォト


謎生物の寿命が気になるのと、本名とあだ名の使い分けに一工夫欲しかった。





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