『
ターミネーター:新起動/ジェニシス』
リブートブーム(?)に乗っかって評判がイマイチよろしくなかった3作目と4作目をなかったことにした並行世界。
アクションも見ごたえあるけど、やはりタイムパラドックスが見どころだと思うので、興味のある人は情報を入れずに早目に鑑賞した方がいいかも…。
名作の誉れ高い1作目と2作目を下敷きにしてあるので、未見の人には不明な点が多いか。
上記作を熟知している観客には、引用ネタが出てくるたびにニヤニヤしてしまうかもしれない。
パラレル・ワールドというよりセルフパロディと言っていい言動が楽しめる。
もっとも1と2が持つ怖さや緊張感はあまり感じられなくなったので、少し物足りなく思うファンもいるだろう。
2作目に登場した液状ターミネータータイプのT-1000(イ・ビョンホン)が再登場して来たのもファンサービスを感じるが、見せ方が予測の範囲なので新鮮味に欠けるか。
これが新しい三部作の最初だというので、徐々に盛り上がり伏線もキッチリ回収してくれると信じたい。
こう見ると、ジェームズ・キャメロンは“見せ方”が上手かった。
アイディアそのものも…だが、緩急など勘所が良かったと思う。
その意味では本作のアラン・テイラーは職人監督として頑張っているが、まだこれからかな。
ロボットなのに老けてゆくという後付設定は、シュワルツェネッガーを主演に据えるためには仕方ない苦肉の策だろうが、なかなか面白い。
それにしても過去映像とも合成技術は目を見張る。
3Dで見てもさほど違和感がない。
本作の成否は<禁じ手>と言ってもいいアイディアにあるかもしれない。
ここを受け止められるかどうかは大きい。
タイムパラドックスの複雑さは『ドラえもん』を見るような気もした。
感動が足りないとしたら、後付設定よりも説明や言い訳が多いからかもしれない。
比べるのはナンセンスだが、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に痺れたのはこういう点にあるのかも…。
未来を救う戦士ジョン・コナーの母親サラ役は、これまでリンダ・ハミルトン、レナ・ヘディと演じられてきたが、本作のエミリア・クラークが一番あどけない顔立ちをしている。
これからの“成長”が楽しみである。
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