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2015年03月25日23:57

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『陽だまりハウスでマラソンを』

『陽だまりハウスでマラソンを』

 人は誰しも<老い>からは逃げられない、どれほど逃げ足が速くとも…。
よく人生はマラソンに例えられる。
この映画に描かれているのは、まさに“そのまま”。(笑)

 オリンピックで華々しい過去を持つ伝説のランナーだったパウルじいさんは妻の具合が悪くなり一緒に老人ホームに入居…したはいいが、どうしてもなじめない。
毎日、子供扱いのようなルーティンの繰り返しで、ただイタズラに死のカウントダウンを待つばかりに思えるからだろう。

 残された時間をいかに過ごすのかという課題は、何も高齢者だけの問題ではない。
いつ死ぬかは誰にもわからないのだから…。
病身の妻や娘との関係に頭を悩ますのは当然であろう。
生きるという意味をマラソンに当てはめれば予測のつく展開。

 プライドと失いかけたものを取り戻すためにベルリンマラソンに出走を誓うパウル。彼を冷やかしていた周囲も巻き込んで変えていくのは熱いものがある。
マラソンは個人競技であるが、常にパウルには伴走者がいるのだ。

 ありがちではあるが、それだけに普遍性も兼ね備えた話。
立ちはだかる“障害”の一人である職員のミュラー。
厳格な態度で、入居者を“平等”に評価する。
彼女の願望をデスク周りに飾られたポスター類が如実に示しているのは思わずニヤリとなる。

 ただ、他の“障害”となるパーソンがいるが、役回りと乗り越え方がイマイチスッキリしない印象が損をさせているかも。

 最大の見せ場は本物のベルリンマラソン。
有名コメディアン<ディーター・ハラーフォルデン>の激走には見るものに力と勇気を与えられる。
本作で史上最高齢でのドイツ映画賞最優秀男優賞はアッパレ。

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