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2015年03月21日00:43

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『悪党に粛清を』

『悪党に粛清を』

 イタリア製の西部劇をマカロニ・ウエスタンと呼ぶなら、これはさしずめスモーブロー・ウエスタンか?(笑)
ドラマ『ハンニバル』が好調なマッツ・ミケルセン主演のデンマーク製西部劇。
1870年代を舞台に古典的な匂いのする復讐劇を繰り広げる。

 元兵士のジョン(マッツ・ミケルセン)は祖国デンマークから新天地アメリカにたどり着く。
7年後、国に残してきた家族を呼び寄せるが、その矢先に悲劇に巻き込まれる…。

 デンマーク人ジョンと横暴な地元の顔役デラルー大佐の弟の嫁マデリン(エヴァ・グリーン)はともに大事なものを失っている。
片方は愛する家族で、もう片方は言葉と身体の自由。
圧倒的に不利な条件下で“人間の尊厳”をかけたスリリングな銃撃戦に手に汗握る。

 これはイジメ問題にも通じる内容ではないか。
海外からの<よそ者>で成り立つアメリカなのに<よそ者>を受け入れず、弱者である<女性>を力で抑圧しようとする。
むろん悪事を働く奴が悪いのだが、デラルー大佐のすることなすこと見て見ぬふりする行政や市民に罪はないのか?
おそらくジョンは自由や夢を求めてアメリカに渡ってきただろうに、求めていた“自由で平等な国”は見つけられなかっただろう。

 過去の西部劇にオマージュを捧げているのは確かだと思える。
市長の本職が棺桶屋だったり、決闘シーンの演出や最後の“別れ”などに『荒野の用心棒』や『真昼の決闘』の影響を感じさせる。(『駅馬車』も!)

 撮影が魅力的で、暗い荒野に月光だけのシーンなどはスタイリッシュな美しささえ感じる。
メランコリックで乾いた音楽が心地よい。

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6月27日より公開
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