『
メイズ・ランナー』
全国のテーマパークには巨大迷路のアトラクションがいくつかある。
もしも、あれがビルくらいの高さで、規模がちょっとした都市くらいあったら出られる自信はあるだろうか?
しかも朝から夕暮れまでのタイムリミットがあって、日ごとにコースが変わる。
さらに未知のモンスターが待ち受けているとしたら…。
巨大な壁に囲まれて、脱出不可能に思える迷路を前に少年たちが暮らしている。
そこへ定期的に記憶を持たない“新人”が送り込まれる。
一体誰が何の目的で?
原作はジェームス・ダシュナーのヤングアダルト小説で、ディストピア世界を描く。
当てにならない安全に飼いならされている現状に疑問を投げかけるあたりが今日性を持たせているか。
『蠅の王』に『CUBE』を組み合わせたようなティーン向けアドベンチャー映画で『ハンガー・ゲーム』あたりの観客層ならピッタリか。
役割分担してコミュニティを形成している彼らだが、平々凡々とした生き方を選択するか、絶望的ではあっても迷路に脱出の可能性を見出すかは、それぞれの人生観につながる。
もちろん、複雑な迷路は人生の困難と結びついているのだろう。
ビジュアル面では何と言っても
可動式の巨大迷路に圧倒される。
ただ、迷路の仕組みには予想したほど比重は置かれていない。
やはり描くべきは人間ドラマだと考えているからだろう。
<誰が何の目的で>という謎については、さほど珍しいとは思わなかった。
見つけるべき謎は外にあるのではなく、自分たちの中にあるという比喩は普遍だ。
これが初長編映画となるウェス・ボール監督は若く兄貴分的存在で子役たちを率いるのには適役だったかも。
子役にキャスティングされている中でもっとも有名なのは『ナルニア国物語 第3章アスラン王と魔法の鳥』のウィル・ポールターか。(もう成人しているけど…)
他のキャストからどれだけ未来のスターが誕生するか楽しみだ。
全3部作というスケールの大きな世界の中で、まだこれは序章に過ぎない。
次なる第二幕が待たれる。
信じる者には必ずや道は開かれる!
5月22日公開
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