『
みんなのアムステルダム国立美術館へ』
トラブルというヤツは、起きるときには続くもの。
美術館改修作業のドキュメンタリーなのだが、あきれるほどに無計画さを感じてしまう。
どこの建築物でも経年劣化で補修工事はつきもの。
映画に描かれるオランダ・アムステルダム国立美術館の大掛かりな事業は話題となった。
きっと日本なら予定通り(良し悪しはともかく)進行したのだろう…などと思う。
日本の美術館ではあまりお目にかかれないと思うが、館内に自転車通行道路を確保するという。
コンペで決まったデザインを変えてまでレイアウトをいじるさまは滑稽以外何ものでもない。
様々な立場の人間の主張が食い違うのは当然だろう。各人の目的は違うのだから。
“船頭”は一人のはずだが、いうことを聞かない“船員”のために船は山に登る。
少しばかり気の毒であった。
日本からの金剛力士像の扱いには、日本人として思わず目を細めてしまう。
やはり美術品は見てもらえる場所や人があってこそだ。
(いつか、この目で当の美術館を見てみたい。)
しかし、よくぞこれほど深部まで撮影させたと感心する。
ブラックボックスにしないスタンス、醜態でも開示するのは“大人”である。
上記で「日本なら予定通りに…」という記述は間違ってはいないと思う。
それは、日本では上の人が決めたことは下の者の意見など無視してでも進行するからだ。
より美術品に愛情をもっていて、より民主的な国家はどちらなのか…。
じっと胸に手をあててみる。
願わくば、当初の館長の意見が聞いてみたかった。
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