『
ブレスト要塞大攻防戦』
昨年、TIFFで新作(『草原の実験』)を披露したアレクサンドル・コット監督の出世作(?)となった作品。
ナチスのバルバロッサ作戦の幕開け。
戦後ソ連はドイツ軍などの侵略に対して抵抗し交戦した都市を<英雄都市>として祭り上げたという。本作に取り上げているのは都市ではないが、都市と同じくらいの扱いを受けた要塞<ブレスト>の大攻防戦だ。
音楽科の少年兵アキーモフの視点で語られた大戦初期の惨状。
平和に過ごすブレスト要塞に、独ソ不可侵条約を破ってナチスが侵攻してくる。
訓練かと俄かに信じず後手に回ったために被害が拡大。
体勢を立て直しながら援軍を待つ様子がスリリングに描き出される。
VFXの手助けはあるが、爆薬もふんだんに使った白兵戦が展開。
家族や上官下士官の人間関係・友情・信頼も見ごたえあるが、一番はやはり戦闘シーンだろう。
物量的に不利な中、知恵とガッツで立ち向かう。
まあこの状況なら勇気しかないか。(苦笑)
フェイクとはいえ3号戦車も登場して臨場感アップ。
アキーモフは小柄な子供ならではの利点を生かし伝令などに活躍して、最大限の抵抗を見せる。
ナチスは簡単に攻め落とせると踏んでいたかもしれないが、高い授業料になったのではないだろうか。
2時間を超えるが、テンポもカメラワークもよく堂々たる映画。
戦火に揺れ動く男女や家族の愛を通してむごさが描かれるのは普遍性を持つ。
各所の位置関係や(なじみがないため)人物の区別が付きにくいのが難点かもしれない。
【
未体験ゾーンの映画たち2015】の1本として、HTC渋谷で上映予定。
ちなみに『Blue Ruin』も『ブルー・リベンジ』として上映になる。
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