『
ソロモンの偽証 前篇・事件』
1990年の大雪のクリスマスの日、学校の屋上から転落して亡くなったとみられる生徒の姿があった。
彼の死は自殺か事件か…謎を巡って生徒、父兄、教師、警察らが巻き込まれる。
人気作家「宮部みゆき」が構想15年、執筆に9年という同名のベストセラー推理小説を基に前後編というボリュームで描かれる大作映画。(文庫全六冊だからこれでも端折っているのだろうが…)
成島出監督の『八日目の蝉』チームが再び集結。
その名に恥じない力のある作品に仕上がっていると思う。
原作は未読だが『事件』『決意』『法廷』の三部構成からなるそうだ。
この前編では『決意』のあたりまでだろうか。
つまり、肝心な種明かしはされないので評価は難しいが、前編の二時間を見る限り「あっ」という間に過ぎてゆく。
前後編ぶっ通しでもダレる心配はなかったのではないかと推察。
学校でのいじめ問題を中心に生徒や家庭、教師の危うい関係性を描き出すのだが、人は誰しも保身に走りやすい弱さを持っている。
そもそも中学生が学校で実際の事件を裁判する、しかも死亡事件という重大なことを…と考えるとリアリティを持たせるのは難題だと思うが、その壁の超え方は「なるほど」と思う力量であった。
中学生という年代も良かったのかもしれない。
自分たちの問題を他人任せにせずに立ち向かう姿は正義を蔑ろにしている大人たちにこそ見て欲しいと願ったものか。
題にあるソロモンとはかの有名なソロモン王。
どちらも「我が子だ」と主張をした二人の女性に対し機転の利いた解決を見せた逸話で知られる賢者である。
ならばこの映画の<ソロモン>は誰なのか。
それは後編を待ちたい。
生徒たちは1万人に及ぶオーディションから選抜されたという。
主演の“藤野涼子” 役の子にはそのままの俳優名がついたというから力の入りようがうかがえるというもの。
新鮮な魅力とともにフェアに判断してゆくことができる。
その意味では、サポートする周囲の大人たちに配された佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美、黒木華、尾野真千子といった豪華なキャスティングが安心感を与える。
後編は4月11日か〜待ち遠しいッ!!
(忘れそう…)
3月7日公開。試写会@松竹試写室
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