『
マルタのことづけ』
愛を知らないものが、愛情あふれる家族と出会った奇跡の物語。
メキシコの新星クラウディア・サント=リュス監督の実体験を基にした“愛のことづて”。
主人公は4人の子を持つ不治の病で余命いくばくもないシングルマザーのマルタなのだろうが、語り部は監督と同じ名を持つクラウディア。言ってみればマルタを触媒として友も家族のなく愛を知らないクラウディアの成長を物語る。
想像するに、ほとんど手を入れてない筋書きではないか。
奇をてらってドラマチックな小細工をする意図はなく、監督は自身の体験をありのままに書き残した…、そんな印象を受けた。
余命いくばくもない人生を描く映画は時折見られるが、そこにはよく<死ぬまでにするリスト>が書かれる。
これもいわばそういう一作品であろう。特別なことが起きるわけでもなく、マルタは残された人生を家族と、また病院で知り合った孤独なクラウディアとありふれた時間を過ごす。
明け透けな家族のやり取りに触れながら、愛ある家族を疑似体験をするクラウディアに訪れた変化が素朴ながら温もりを感じさせる。
あたかも異なる生地を集めて一つのパッチワーク・キルトを作り出すよう…。
個性的な子役たちの魅力にあふれる作品でマルタ役のリサ・オーウェンも品よく収まる。
少し単調なきらいもあるが、アコーディオンのBGMもまたハンドメイドっぽい良さを感じさせる。
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