『
マダム・イン・ニューヨーク』
英語が話せない…それで苦労したことがある日本人は多いだろう。
しかし、一応「共通語」として認知されるインドにおいて英語が苦手というのは日本以上に辛い思いをしているのかもしれない。
一人の専業主婦が親戚の結婚式のためにニューヨークに行き、苦手な英語習得を目指しながら抑圧されていた自分の殻を破るというもの。
何度も予告編を見ていたが、おおむねその印象通り。
予定調和の世界とはいえ、無意味に歌と踊りが入り込む娯楽映画を得意とするインド映画とは一線を画す。
歌も踊りも使われるが、あくまでも筋書きに則った必然性の結果である。
そういう意味では唐突に歌と踊りが入り込む映画に抵抗ある人も親しみやすいだろう。
インド社会において女性や専業主婦の地位の低さは問題であろうが、それが<自由の国アメリカ>に行くことで良くも悪くも比較される。
最大の面白味は4週間で英語をマスターする教室に集う面々。言語とともに異文化交流を楽しむ作りになっていて、思わず「へぇ〜」と思わされる場面も。
アジア系、アフリカ系、ラテン系と実に個性的なキャラクターが揃っていて、こんな仲間たちとなら自分も参加してみたいという気持ちにさせられる。
とはいえ、映画のモラルは保守的なスタンスをはみ出すこともなく、真の意味でヒロインの解放につながったのかは微妙なところ。(フランス映画なら結末は違ったのでは?)
少々NYに渡航するまでにもたつくのが玉に瑕。
ハンディの揺れが彼女の心情を代弁しているかのようである。
十数年ぶりでスクリーン復帰してヒロイン役を演じたシュリデヴィのお年を知って驚く。
無性にラドゥというお菓子が食べたくなった。
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