『ヴァギナ・ウルフなんかこわくない』@
第23回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
前回のユーロスペースから場所を変えてスパイラルホール。
ここはお初でした。どんな会場かと期待と不安がよぎる中いざ蓋を開けてみれば、小さ目の体育館みたいな多目的ホール。
前半部分は平坦な場所に、後半は少し段差をつけていたけどパイプ椅子を並べてあるだけ。
正直、見辛い…。
ユーロよりも大きいのでお客さんの数も多い。しかもはっきりと同性愛者とわかる方々が多い。
彼らにとっては憩いの場なんだろう。飛び交う挨拶の多さからも顔なじみが多いように思われた。
前のプログラムが遅れていてロビーで開場を待つ間どこからともなく視線を感じたのだが、気のせいだろう…そういうことにしておこう。(汗)
タイトルから推測がつくように
『バージニア・ウルフなんかこわくない』のパロディ・レズビアン映画。
四十にして惑わずとは論語<不惑>の一節だが、ここに40歳で惑いっぱなしの映画監督希望者アナが登場!
彼女には3つ目標がある。
一つは映画監督だが、他の二つは体重を落とすことと恋人を見つけること。
40歳の誕生日を友人が祝ってくれたが、心の底では小ばかにされているのを感じ取っている。
人生のタイムリミットを感じ焦るアナは友人のガレージに不健康な居候生活をしている。
自主映画で起死回生の映画製作を思いつく。
それがこの映画だ。
アナ・マルガリータ・アルベロ監督自身が主演を務めていることからも分かるように半自伝的映画。
もちろん面白おかしく化粧しなおしているが…。
インディーズで製作ゆえ予算がなくて手弁当…などという設定も日本の業界人なら共感できる点もあるのじゃないかな?
現実に映画の現場では間々あるようだが、監督がキャストの一人に恋をしてしまう。仕方ないとはいえバランスが崩れてしまい支障をきたす。
はたして恋も仕事もうまくいくのか?
奇妙なことに上映時期が「ろくでなし子」の事件とかぶってしまった。
「かなまら祭り」みたいなものはOKでも女性器がタブー視されているのは万国共通なのか。
実際に監督がヴァギナのコスチュームを来てLAを歩いてみると批判的な意見も多かったという。
ゆるキャラみたいなエロくもなんともない着ぐるみなのに…と思ってしまう。
三角関係のおかしみと必死に生きる姿とが入りまじる素敵なコメディ映画で、名前がアナだからではないが(笑)、
「ありのまま」の自分を受け入れてくれる存在に気がつく時に人は変われるのかもしれない。その意味では普遍的なテーマを持っている。(あの映画で“ありのまま”なのは姉エルサの方だが…。)
湿っぽくならないような音楽の味付けも効果的だったと思う。
基になったエリザベス・テイラー主演の『バージニア・ウルフなんかこわくない』を知っていたらもっと楽しめることと思うが、知らなくとも十二分に笑ってホロリと出来る。
『デス妻』あたりのノリが好きな人にはオススメ。
一般公開されないかな?
私の見た回ではないけど監督のトークショーの一部。
http://wotopi.jp/archives/7397
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