『
フライト・ゲーム』
『アンノウン』のジャウム・コレット=セラ監督が再びリーアム・ニーソンと組んで贈るサスペンス・アクション。
航空機を使った密室サスペンスで、原題(Non-Stop)が示すようにまさにノン・ストップで楽しめる。
航空保安官ビル・マークス(リーアム・ニーソン)は一般客を装って客席で警護につくが、そこへ謎の人物から「1億5千万ドル」を指定口座に振り込めと脅迫メールが届く。
応じない場合は機内の者を20分ごとに一人づつ殺すという。
孤立無援の中、事件解決と乗客を守るためにビルが奮闘する。
航空機を使った事件といえば、9.11(同時多発テロ)を思い出す人もいるだろう。
この映画の舞台に航空機を選んだのは偶然ではあるまい。
まずNY発ロンドン行きという便であることやアラブ系の乗客の存在。
もちろん機内がパニック状態になる点でも…。
だが一番は(“盗人にも三分の理”だが)、犯人の動機に隠されている。
今のご時世を示すように、携帯やPCといったデジタルツールのアイディアが生かされている。
いったい誰がどんな方法でアクセスするのか、また逆にどうやって見つけだすのかといったあたりのアイディアは中々面白い。
ビル保安官は引きずっている過去から立ち直れないでいる、いわば人生に失敗したルーザーである。しかしここで自分の影から逃げ回っている彼が、図らずも自己のトラウマと向き合い自身を取り戻すという状況を得る。
思えば『アンノウン』でも自分を取り戻すという主題だったので、セラ監督の好みなのかもしれない。
主人公が保安官で<守る>ことの責任やアラブ系乗客の役割などを考えると、アメリカ政府への皮肉が込められているのがわかる。ハリウッドの映画にはこうして社会風刺がさりげなく織り込まれていたりするので、たかが娯楽映画と侮れない。
影のある役柄ゆえリーアム・ニーソンのキャスティングは納得のいくところだが、すっかりアクションが板についた感がある。
共演にはジュリアン・ムーアやルピタ・ニョンゴなど。
(ルピタちゃん、最初誰かわからなかった…。)
(9月6日公開)
しっかし、予告編はめっちゃ名場面集になっているけどいいのかなぁ?(笑)
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