『自由に乾杯』@
イタリア映画祭2014
ロベルト・アンドー監督による政治風刺喜劇。
曰く「
希望がない時は希望をねつ造しよう」という動機だったとか、本音とも冗談ともつかない話だったが、政治への不満はどこの国でもあること。
堅苦しいテーマを笑いという軽妙洒脱なタッチで描き切る。
左翼の党首であるエンリコは支持率凋落の中、自信を喪失して大事な時期に逃亡する。
困った陣営は、精神病院から出たばかりの双子の弟に目をつけて替え玉作戦でしのごうとする。
この双子、姿かたちはソックリだが、性格はずいぶん違う。
日本では政治的な作品は敬遠されがち。
きっとイタリアでも似たようなものだろう。興味の薄い観客と距離感を縮めるためにもコメディという表現方法は最適だと思う。
ニセ様の思わぬ働きぶりも<水を得た魚>だが、逃亡した本物も才能があれば本当はなりたかった自分がそこにある。
このままいけば
WIN-WINの関係が築けそうなのだが、はたしてどうなるか…。
一度、止まった時間を動かすには<きちんとリセット>しないとならないのだろう。
よくありがちなソックリさん入れ替わり映画だが、ともかく
二役を演じたトニ・セルヴィッロの見事な芝居に舌を巻く。
これは言葉では説明しきれない「見てくださいとしか言えない名人芸」が披露される。
煙に巻いたようなラストシーンは意見が分かれるかもしれないが、そういう含みのあるところも監督が「希望」を抱いているようで好感が持てる。
これは観客の受けも上々だったから是非とも一般公開してほしいなぁ。
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