『
LIFE!』
まるでどこかのクレジットカードの広告のようだった予告編。
人気コメディアン、ベン・スティラーの主演兼監督作品。
もちろん初監督作品ではないが、これまではコメディ色が強く、ここまでドラマ色の強いものは初めてといってもいいのだろうか。
(『虹を掴む男』のリメイクで、当初はスピルバーグが手がける予定だったらしいね。)
しかし、
もっと才人かと思っていた。
現在、どの紙媒体(アナログ)もデジタルへの移行が加速している。映画自体がフィルムからデジタルへの移行をすることと重ねあわせるように、そのことへの抵抗が織り込まれるのかと思ったけど、少し方向性は違った印象。
ベン扮するウォルター・ミティは不器用で日ごろから妄想に逃げ込んでばかりで、行動に移せないダメ人間。ネガフィルムの管理が仕事で、紙の雑誌として大事な最終号の表紙用ネガが見付からないのを探すというミステリー仕立てで話が進む。
観光映画と見ることも出来るくらいグリーンランド・アイスランド…と世界各地の奇跡的風景は見ごたえある。
ベンの人脈なのか、ともかく一流どころが終結。
伝説のカメラマン、ショーン・オコンネルにショーン・ペン、ほのかに思いを寄せる同僚シェリル・メルホフにクリスティン・ウィグ(『ブライズメイズ』)、またウォルターの母に名優シャーリー・マクレーンが重石を与える。
新たにやって来た首切りマンたちが揃いも揃って威圧的なヒゲ面なのが可笑しい。
スタッフで特に本作を支えているのは撮影監督のスチュワート・ドライバーグ(『ピアノ・レッスン』『テンペスト』)じゃないかな。失われた<写真>が主眼であるように、映画自体の映像が見事である。
雄大な風景を余すところなく捉えた映像は本作ではもう一人の主人公のようである。
ただ、冒頭で<妄想オチ>を見せているためか、その後の展開が何であれ効力は薄くなってしまう。
最大のミステリーはネガがどこにあったかよりも何が映っていたかであろうが、どうにも
<オレ様>映画なのかな…と思わずにはいられない。
予告編の躍動感を期待しすぎると肩透かしを食らうかも。
しかし、現実にあんな秘境で電波入るの?

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