未体験ゾーンの映画たち2014
企画のタイトルは<未体験>とついているが、邦題はどちらも新鮮味は感じない…。(笑)
『ミッドナイトチェイス』
目新しいわけではないが、ワンアイディアが生きている。
夫婦仲がギクシャクし、仲直りをかねて新婚旅行の思い出の地ブエノスアイレスにバカンスに出かけるヨハンとサラ。
到着からオランダに残してきた娘ローズのためにカメラを回して録画する。
しかし、そこで思わぬ事件を目撃することになり二人の旅行は危険なものになる。
まるでB級サスペンスのような筋書きだけど、その通りです。(笑)
スリリングだけど、少し一本調子かな?
「まさか」と思わせておいて「そのまんま」というヒネリのない展開が薄っぺらくしている気がする。
夫婦を演じた二人の俳優は知らないが、熱演が実を結んでいると思う。
“より大きな問題の前では、小さな問題は消え去ってしまう。”
「大半の夫婦の倦怠期問題なんて、所詮そんなものでは?」ということ皮肉なのだろうか。
しかし、邦題はひどい。
最後まで見ると原題の『TAPED』は納得出来るのに、直訳ではさすがに地味と思ったのか、どこかで見たような邦題に変更してきた。見た目はカッコいいかもしれないが、まるで『ミッドナイト・ラン』と『チェイサー』を足したようなB級の印象。(あ、合っているか!)
『アウトロー』
『ドライヴ』で名を轟かせたニコラス・ウィンディング・レフンが製作総指揮に名前を連ねているだけあり、バイオレンスばっちりのクライム・サスペンス。扱っている題材が題材ゆえに(レフンの作品でいうと)『プッシャー』に近いか?
ちょっとした失敗の埋め合わせに<悪党>と交わったがために転落人生を送る男の物語。
もともと素行が悪いにしても、「まさかここまで」になるとは思いもよらなかったであろう。
映画はアイスランド裏社会の暗部を照らし出す。
平凡な若者が闇社会に取り込まれていくのは、底辺にアイスランドの経済状況も絡んでいるのだろう。
コツコツ働いてもたいした稼ぎにならず…、いやそもそもまともな職にありつけるかもあやふやな社会状況が後押しする。
さらに精神的不安定さも加味され、若者はいともたやすくダークサイドに堕ちる。
よくあるノワールものの一本といえばそれまでだが、寒々としたアイスランドの風景とやるせない若者の姿は印象に残る。
救いというべきなのかわからないが、当人がとことん<この道>を突き抜けているのが(悪は悪なりに)痛快。
邦題の『アウトロー』は間違ってはいないが、西部劇っぽい印象も与えかねないし、同名の映画も複数あるので紛らわしい。
英題『Black's Game』の方がクールな気がするのだけど…。
(どちらも4月2日発売決定済み)
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