『まぁクン』といえば、どこぞの有名球団に決定したとかで大騒ぎだが、関東圏の映画ファンに『まぁクン』といえば、ここの劇場のCMが脳裏にこびりついているかもしれない。(笑)
今年もヒューマン・トラスト・シネマ渋谷では<
未体験ゾーンの映画たち>と題して、一般公開がままならなかった作品を集めて特集上映。
目玉は『MUD』だろうが、他にも「おっ」と思う作品も並んでいる。
結構お宝映画が眠っているのじゃないか?
以前、日記で取り上げた『ホワイトタイガー』や『チェインド』も含まれている。
そんな中からヴァーホーヴェンの映画を…。
『
ポール・ヴァーホーヴェン/トリック』
なんとも実験的な映画。
『ロボコップ』や『氷の微笑』などで知られるオランダが誇る名監督ポール・ヴァーホーヴェンが『ブラックブック』に続いて放つ作品…なのだが、これほど挑戦的なものとは思いもよらなかった。
一本の映画を複数の脚本家が担当することは珍しくないが、冒頭4分(4ページ)のみプロの脚本家によって書かれて、続きを一般公募というのはユニークな発想。
前半は”ことの説明”とメイキングに当てられ、作品そのものは後半に控える。
てっきり応募者の中から一人の脚本を採用するのかと思いきや、複数の脚本から再構築するのだという。
玉石混合からパッチワークするなんて気が遠くなる作業に思えてならない。
肝心のストーリーは50分程度のエロティック・サスペンス・コメディといったところか。
資産家で女たらしのレムコ、妻と一男一女、それに現在と過去の愛人が主たる登場人物。
<欲望の玉突き事故>のように目まぐるしく事件が動く。
昔から欧州にある艶話のエッセンスも感じられて、せわしないがなかなか楽しい。
狭い人間関係のなかで繰り広げられるコンゲームの側面が強く感じられる。
(予断を許さぬ展開はまさに『トリック』そのもの。)
一般からの採用とはいえヴァーホーヴェンらしいタッチが見え隠れしているのもファンなら頷けるのではないかな?
ただし、前半のヴァーホーヴェンの映画教室は興味深いものの説明のための説明になっていたのが少々退屈で、この部分にこそ脚本を公募すべきだったのでは?…などと思ってしまった。(笑)
一箇所、「どの脚本もダメというのはなく、必ずどこかにいい点がある」と語っていたのは印象に残った。
しかし、エンドロールに流れるクレジットの膨大さには…。(笑)
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