mixiユーザー(id:11939455)

2013年12月15日20:27

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『鑑定士と顔のない依頼人』

『鑑定士と顔のない依頼人』

 トルナトーレに何かあったのかな?
そう疑いたくもなるほどドヨーンとした仕上がり。
トリッキーな作品ならば、キレイにストンと落として見せて欲しかった…。

 他人と交わることから距離を置く鑑定士ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)に謎の依頼人から鑑定依頼がある。
不承不承ながらどこか興味を抱いて会うことにするが、壁の向こうから姿を現さない。
しかし、それゆえか次第に鑑定品目よりも“その人”自身に引かれてゆく…。

 ネタバレ厳禁系なのでどういう風に言えばいいか難しいが、途中までは『ニュー・シネマ・パラダイス』『マレーナ』のジュゼッペ・トルナトーレらしい饒舌なおしゃべり劇、もはや署名とも思える<覗き趣味>を楽しめたのだが、肝心の<謎の依頼人>の登場辺りから急速に話のスケールが小さくなりだした。そもそも秘密自体がうすっぺらいのも印象を弱くしている。

 結末を読めるかどうかと尋ねられたら、ハッキリとは分からなかった。…が<こうあっては欲しくない>方向に進んでしまった脱力感に襲われる。
トリッキーな作品と読後感のどんより具合の差はどうにも首をかしげたくなる。

 しかも随分と偶然が入り込む脚本だったのではないか?
鑑定士がよく立ち寄る店の常連客との接触内容でおジャンになる危険性は十分にあったろうし、もしも覗かなかったらとか…怪我の程度具合や直後の行動次第でも<成立>しなかったのではないか?

フォト


 ただ、そんな中でも主演の鑑定士を演じたジェフリー・ラッシュの怪演ぶりはさすがの一言。
有無を言わせぬ圧倒的な存在感で、私のような“へっぽこ鑑定士”(笑)でも超一級品なのはよく分かった。

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