東京国際映画祭2013
『
ザ・ダブル/分身』(コンペティション)
一昨年のTIFFにユニークなデビュー作
『サブマリン』を観てすっかり虜になったリチャード・アヨエイドの新作。
近未来、束縛された管理社会で労働者はコマの一つにしか過ぎない。
終わりなき悪夢の幕開け、冴えない自分には好きな子(ミア・ワシコウスカ)が出来ても行動に移せないサイモン(ジェシー・アイゼンバーグ)はストーカーじみたことしか出来ない草食系男子。
<出来る自分、かっこいい自分、スマートな自分になってみたい>その願望が叶ったのか、ある日もう一人の<出来る自分>ジェームズが現れる。
こいつはいったい誰?
…といったミステリーっぽい展開も見せるユニークでシュールなコメディ映画。
ノスタルジックでレトロ色ある管理社会の様子は
どことなく『未来世紀ブラジル』を想起させる。
恋焦がれる同僚の女の子がコピーをとる仕事というのが皮肉めいていて、ただでさえ存在感のないサイモンが偽様にどんどん侵食されてゆく恐怖感に手に汗握る。
「コイツは誰?」と思うわけだから自分ではないのだ。
つまりはニセモノなのに、それでも人は理想的な<誰か>になりたいものだということを皮肉っているのだろうか。
ドストエフスキーの『二重人格』が基になっていると聞くが未読。
しかし、出来上がった作品は確かにアヨエイドらしさテーストに溢れている。
難しい二役を巧みに演じ分けたジェシー・アイゼンバーグの魅力が光る。
しかし、思いもよらぬ選曲(日本の歌謡曲)には驚かされた。
プチ・ビッグ・ニュース(?)
既にツタヤでレンタルされていた『サブマリン』が来年1月に発売!
それを記念して…かどうか不明だが、シネマカリテにてDVD上映があります。(『プレミアム・ラッシュ』と同じ企画。)
12月21日[土]→ 27日[土] 1週間限定レイトショー

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