ラテンビート映画祭 2013
開催の目玉であるアルモドバルの作品はチケットを取り損ねてしまった…。
一般公開が年明けなので待つとするか…。
『ある殺人者の記録』
’86年にボゴタで起こった実話を基に書かれたベストセラー小説の映画化。
主人公は元軍人で、今は英語の教師をしているエリセオ。
口うるさい母親と暮らしながらも教え子の若い女性に叶わぬ恋心を抱く。
また、そんな中年オヤジと時を同じくし、養育問題に憂慮し神父にアドバイスを受けるアリシアという女性の心の闇を描く。
かなりショッキングな事件の映画化で、得てして<特別な人>と見てしまいがちだが、誰しも陥る落とし穴があるのではないか。
エリセオの本音と建前の差やオーディンのタトゥーが意味するところを考えると、現実とのギャップを埋められずにいた精神の未熟さを感じてしまう。
一方でアリシアの抱える一番の問題は貧困。
解決方法が課題になるかと思うが、心に闇を持つ人を救うべく使わされた神父…つまりは教会の限界が表れているということか。
アリシアが聖書でする行動にこそ作者の想いが詰まっている気がする。
犯罪を生む環境よりも救えない<神の無力>を強く認識させられる。
原題は『Satanás』(サタン)で、その意味でも宗教的観点から見た作品だろう。
冒頭に映し出される割れたビンが後でジワジワとくる。
入れ物としては役に立たないばかりか、鋭くとがった切り口は危険でさえある…ということが誰の象徴なのかはいうまでもない。
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