『
グランド・イリュージョン』
近づきすぎると見えなくなる
冒頭で、一人のマジシャンが警告する。
まさに、その通りで謎を解くには<全体像>を見ないとならない。
誰が何の目的か不明だが、集められた腕利きマジシャン4人は、一年後に「
フォー・ホースメン」と名乗りベガスのステージに立つ。
このチーム名が「
ヨハネの黙示録の四騎士」から来ていることは明らかだろう。
…とすれば
新約聖書で言うところの<子羊>が誰なのか、そして誰を抹殺しようとしているのか…を読み解くことになる。
大舞台のイリュージョンがいくつも仕掛けられるが、今時なのでCGや編集を駆使すればいくらでも奇想天外なトリックは作り出せるし、それ自体はさほど驚きはない。
それでも…それだから視線、指先、カット割り、個々のセリフ…と小出しにされるヒントを逃さないようにしないと騙される。
思わぬ因縁がからむ話だが<子羊>の計算通りに行かなくなり、それが“黙示録”の中の希望となる。
アクションもふんだんに取り入れ、ビジュアル効果を生かしたイリュージョンの構成はいかにも映画的といえようか。
重箱の隅をつつけば整合性の曖昧な箇所もなくはないけど、あまり語ってはつまらないので先入観なしで見て欲しい。
まるで『オーシャンズ11』を思わせるようなポスターデザインだが、この手の映画はオールスターの方が面白い。
ジェシー・アイゼンバーグ (アトラス:リーダー)、
ウディ・ハレルソン (メリット:メンタリスト)、
モーガン・フリーマン (サディアス:トリックを暴く元マジシャン)、
マイケル・ケイン (トレスラー:ホースメンのスポンサーで大富豪)、
メラニー・ロラン (アルマ:インターポール)、
デイヴ・フランコ (ジャック:カードの奇術師)、
マーク・ラファロ (ディラン:FBI捜査官)、
アイラ・フィッシャー (ヘンリー:脱獄の天才)。
メラニー・ロランはハリウッドにおけるかつてのエマニュエル・ベアールのポジションについたのかな?今後、アメリカでの仕事も増えそうな予感。
ぐるりとキャストを回るカメラワークが随所に見られ、酔いやすい方は三半規管がやられるかも。(笑)
これも一つのトリックなのだろうか?
誰が怪しいか疑いだすと全員が怪しく感じる。
人物相関図を書いて、出きるだけ遠目から見なければ。その中心にいるのは誰かを。
さあ、カードは配られた!!
(10月25日より公開)
ログインしてコメントを確認・投稿する