『
許されざる者(2013)』
日本人の感性を揺さぶられるのか、このタイトルの映画やビデオがいくつも存在する。
この映画はオリジナルとなるクリント・イーストウッド版のままなので納得だが、識別するのがややこしい。
(個人的には2010年に福岡県警察が暴力団撲滅を目的に製作したPRビデオの「許されざる者」が気になるけど…笑)
たいがい名作と呼ばれているものをリメイクして成功した例なんてそうそうないのだから、かなりの実力者が集められたとはいえハードルは低めにしての鑑賞。
なるほど、舞台を明治の北海道開拓時代に…という置き換えは、着眼点としていいところをついていると思う。
イーストウッド版が記憶にある人だと相関関係などが楽しめるかと思うが、
作品として「遜色ない」とは言い難い。
女郎やアイヌ民族や敗軍の侍たち…つまりはマイノリティーや弱者への心配りという点は変わりのないテーマで安心したし、単純な勧善懲悪でもないという点も然り。だが、お芝居やリズムでつまずいている箇所があるのではないか…というのが正直な印象。
小池栄子のキャスティングは良かったと思う。
柳楽優弥演じるアイヌの青年はメイクもあり最初誰か分からなかったが、役どころも設定も含め、(監督もインタビューで認めているが)やはり
『七人の侍』の菊千代が浮かんでしまう。
(脱線するが、イーストウッド自身も黒澤明の『用心棒』のリメイク『荒野の用心棒』で名を上げたというのも面白いめぐり合わせ。)
ショット、ショットでいい場面はあると感じるが、全体的には微妙に芝居・演出・編集などが噛みあっていないような違和感が残る。
クライマックス前の中だるみは脚本上のボトムだとしてもユル過ぎないか。
オリジナルと大差ない尺ながら時計が気になって仕方なかった。
撮影とロケーション、音楽はとても良かっただけに…う〜ん。
キャッチコピーの「人は、どこまで許されるのか」って、別の意味で感慨深いなぁ。(笑)
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