『テレーズ・デスケルウ』@
フランス映画祭2013
フランソワ・モーリアック原作のノーベル賞を受賞した『テレーズ・デスケルウ』の映画化でクロード・ミレールの遺作。
表面的にはとても怖い女性の話に見えるが、その実<
時代や家柄の犠牲>もしくは<
古い因習に囚われた>女性の悲劇ではなかろうか。
一度<名家>に取り込まれた者はその家名を守るためには人間らしい生き方を捨て去るしかないという恐ろしさを感じさせ、どっと汗をかく。
冷たい色彩や精密に再現されたように思える美術やセットが素晴らしい。
また、珍しく感情を表に出さず抑えに抑えたダークな芝居を見せるオドレイ・トトゥは新鮮。
ただ、子ども時代の義妹と成長後の年齢があうのか微妙に感じる。
義妹の恋人の存在が少し前面に出すぎていて別のニュアンスを出していやしないか少々気がかり。
自分が自由を得られない妬み・やっかみからブスブスとダークな心情を点すあたり、なんだか
井伏鱒二の「山椒魚」を思い出した。
自由の時代を予見させる部分で少し息がつける。
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