不定期連載もそろそろおしまい。
『赤鉛筆、青鉛筆』
教師を扱った作品は数多く、日本のテレビドラマにも名作と呼ばれるものは数知れず。
この映画も教師と生徒の問題を扱っているものの、面白いのは生徒が教師に感化されることよりもむしろ教師の成長や変化に強くスポットをあてていることだろうか。
日本では教師が生徒個人のプライバシーにまで口を出すことは珍しくないが、欧米社会では個人のプライバシーには踏み込まない。
完全に分業化されているのだ。
ただ、日本と同じくイタリアにも教育現場で抱える問題は多い。
熱意を持って躍起になる新米補助教員、人生に疲れた老教師、ルールにこだわる校長とそれぞれが<自分に出来る範囲>で生徒たち接していくのだが、次第に影響を受けてゆく。
映画からは「
本当に決められた範囲で線引きして言いのか」という疑問が絶えず投げかけられる。
タイトルの『
赤鉛筆、
青鉛筆』はそうした線引きの象徴として使われているのだろう。
「我以外皆我師」とはいわずと知れた宮本武蔵が残した言葉。
常に年長者や経験豊富なものから教えられるなんて決まっていない。
なにしろ教師と生徒である前に同じ人間だ。互いの間に線引きなどありはしない。
それにしても
老教師を演じたロベルト・エルリッカに美味しいところは持っていかれたなぁ。(笑)
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