『
アルマジロ』
混乱している。
臨場感ある映像で見るものを驚かせた戦争映画といえば『ハート・ロッカー』や『プライベート・ライアン』をあげる人もいるだろうが、これはまさしく戦争を捕らえた本物の映像。
しかし、一方で
巧妙に作られたフィクションのようにも思える。
タイトルの<アルマジロ>とはアフガニスタンでの最前線基地の名称。
国際平和活動のためにアフガニスタンに派兵される若きデンマーク兵士たち。
彼らを追いながら現実の戦場を垣間見せる。
これまでタリバンと軍隊の側面はメディアでも取り上げられることも多かったが、現地の普通の人々の生活が同列に語られたことはあまりないのでは?
ヘルメットに仕込まれたカメラが捉える映像はドキュメンタリーならではの半端ない臨場感や緊迫感を生み出している。
普段はTVゲームに興じるどこにでもいる若者なのに平気で殺人を出来るようになる様子が、さも当然のように描き出される。
『ハート・ロッカー』ではないが
戦争体験が麻薬のように入り込む怖さには背筋が凍りつく。
たぶんに機密事項も含まれるのではないかと思うが、どうしてここまでの撮影が許可されたのかが不思議なくらいに内部まで入り込む。
見終えて眩暈がするが眼をそむけてはならない、
これが“平和活動”なのだと知るべし。
カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリ
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