『ディア・ブラザー』
米国盤を購入していたが、知らぬ間に国内でソフト化されていた。(涙)
冤罪で投獄された兄ケニーを救うために、高校も出ていない妹ベティが努力して弁護士資格を取る家族愛物語。
実話を基にしているというが、
ヒラリー・スワンク、サム・ロックウェル、メリッサ・レオ、ジュリエット・ルイス、ミニ・ドライヴァーとキャスティングもよく、丁寧な演出もあり見応えある一本になっている。
案の定、幾度となく壁にぶつかる妹だが、そんな時に支えになるのは子ども時代の兄との思い出なんだろう。彼女の執念には頭が下がるが、これはどんな劣悪な環境であっても道は開ける可能性を我々に指し示しているのだろう。
…と同時に、偏見のもたらす悪影響や捜査のズサンさといった社会問題も含み、作品に奥行きを与えている。
これがDVDスルーとは勿体無い。
蛇足ながら…、原題Convictionは<有罪判決>という意味だが、一方で<確信><信念>という意味もあり、ダブルミーニングの面白さがあると思うのだが、邦題に反映されていないのは残念…。
『麒麟の翼』
TV鑑賞だけど、カットしてたのかな?144分枠でオリジナル129分だから10分くらいは短い?
ちなみに東野圭吾の原作は未読。
誰もが<
他人からはよく思われたい、たとえ嘘をついてでも…>という心の弱さを巧みに表現。
人生に失敗はつき物で、時に過ちも犯す。そこでいかに対処するかが肝要。
派遣切り、格差社会、ハラスメントといった社会問題を織り込みながら、自分の弱さと向き合う大切さを分かりやすく映像化していると思う。
重要な箇所をセリフで語っているのはどうかな…と思わなくもないが(笑)、これくらいの方が観客にはアピールするのだろう。
トリックの難解度はそれほどでもないと思うが、やはり阿部ちゃんのキャラクターによる親近感は大きく作品に寄与しているかもしれない。
後半、貧乏カップルの存在感の薄さが気がかり。
『DATSUGOKU 脱獄』
これまたDVDスルーになったサスペンス・アクション映画。
脚本も手がけるルパート・ワイアット監督は
本作の成功で『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の監督に抜擢された経緯があるようだが、それも納得の出来栄え。
一見、よくある<脱獄もの>に思えるが、一ひねりあるのが特色だろうか。
ある日、重罪犯で投獄されているフランクのもとに娘が重体という知らせが入り、ひと目会いたいと計画を練る。獄中で仲間を集めて…といった展開は良くある手法だが、現在と過去をつなぎ合わせた
編集が巧みで、渋〜〜〜い役者たちの好演やあっと驚くラストシーンにしてやられる。
暗喩的な蟻の存在や幻想的なシーンも忘れがたく、地味な題材やキャストというだけで敬遠されているとしたら、かなり損をしているのではないか。
最後は切なくも癒しにも似た感情が舞い降りる。
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