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2012年10月31日01:04

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第25回東京国際映画祭 10月25日

第25回東京国際映画祭 10月25日

フォト
『レイモン・ドゥパルドンのフランス日記』(ワールドシネマ)

 自分の仕事の未公開フィルムだけで<もう一つ>作品が作れるなんてカメラマン冥利に尽きるのではないか?
スチル、ムービーと数多くの歴史的現場に立ち会ってきたレイモン・ドゥパルドンの輝かしいキャリアを総括的に語る<仕事のボーナストラック>ともいうべきドキュメンタリー。
冒頭では現在の好々爺たる人のよさそうな姿が映し出されるが、やがて紐解かれる若き頃の撮影されたフィルムに驚かされる。ふらふら
緊張感あふれるアルジェリアの戦地や<プラハの春>に立会い、劣悪な環境におかれていた頃の精神病院の映像が生々しく映し出される。
映画ファンにはE・ロメールの撮影現場が楽しいのではないかしら?

 <百聞は一見にしかず>とは言ったもので、本物の映像の持つ説得力は何より雄弁。
それはつい先だってシリアで取材していたジャーナリスト山本美香さんが<非戦闘員>であるにも関わらず攻撃の的となって命を絶たれたことが何より物語る。

 フランスのごくありふれた平凡な風景写真を撮る姿と、かつての過激な対象とのギャップが奥深さを感じさせて魅力ある人物像を浮き彫りにしている。



 さすがに連日の鑑賞でくたびれてきた…。あせあせ
…が、この日も2本の予定が間の時間調整に困り一つ追加。何にどう困っているのか分からなくなってきた。(苦笑)
時間帯とチケットの有無で『ゴミ地球の代償』と迷ったのだが、なんとなくこれを選んだ。
 ↓
『老人ホームを飛びだして』(アジアの風)

 『こころの湯』『胡同のひまわり』のチャン・ヤン監督によるハートウォーミング・コメディ。
妻に先立たれ、子どもにも見離され、健康面も不確かになり、何もかも失った老人グォに訪れる希望を描く。

 まず、脚本・役者・撮影どれもがキチンとしていて高水準で安定している。指でOK
中国映画界を代表する面々による芝居はさすがというべきか心くすぐられるものがある。

 入居所たちでテレビ局の『仮装大賞』(欽ちゃんのアレの中国版です。)に出るためにホームを飛び出すという筋だが、おんぼろバスの暗喩も明確。
図らずもロードムーヴィーとしての側面もみせ、出会う人々との親交がまた楽しい。るんるん
出し物のネタもよく練られていて、単なる出し物を超えている。

 人間はいかなる環境に陥っても希望なくして生きることは辛いことだと言うメッセージが強く伝わる良作。ホッコリしますよ。わーい(嬉しい顔)



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『NO』(コンペティション)

 悪政にNOを突きつけよう。
いつの時代でも圧政や独裁に苦しめられる庶民がいる。
チリにもピノチェト政権という軍事独裁の時代があった。
先日ラテンビート映画祭で見た『ヴィオレータ、天国へ』でも少し触れたが、9.11のクーデター事件と関係している。

 ピノチェト政権については『アメリカの捨て駒』という歴史認識もあるのだが、さらなる長期政権を握るために自信満々で国民投票にうって出た時(「お前たちにも投票させてやろう、どうせ勝つのは分かっているけど…一応民主的にね。」という上から目線がビシビシ感じる中)、反対する市民が有能な広告マンを味方につけてプロパガンダ作戦でなんとか『NO』という結末をもぎ取ろうというもの。
時の政府関係者から白昼堂々と尾行され(!)昼夜問わず常に監視の目にさらされながら、かつメディアも政府に牛耳られている中での選挙でどれほどの効果が上がるのか?

 逆に言えば、そこにこそ油断や慢心があったのだろう。
逆境でもあきらめない事の大切さはヒシヒシと感じる。
…と同時に広告の持つ力の時代にシフトしてゆくのもうかがい知れる。



 偶然とはいえ、この日の3本はいずれもテレビや映像の持つ力を感じさせるものだった。TV


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(これは同時期に同じ敷地内で開催されていたもの。チケットは早々に売り切れたらしいですね。)
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