『
わたしたちの宣戦布告』
ロメオとジュリエット、まるでシェイクスピア劇のように出会うのを運命付けられていた二人の悲劇は子どもに訪れる。
監督・脚本・主演をこなすヴァレリー・ドンゼッリと共同脚本とパートナー役を担当するジェレミー・エルカイムとの間に
実際に起きた出来事をベースに当人たちが映画化。
“再現ドラマ”としてはこの上ないキャスティング。
なにしろ監督は役者に<心情>を説明する必要がないのだ(笑)。オマケに病院も実際に使った場所という。なんとも至れりつくせりである。
…が、逆に言えば客観性を保たせるのは困難だったかも。
病院のシステムや病気の説明などは必要最小限に絞ってもよかったかも知れない。
言ってみれば<
難病もの>の一つだが、ここには
ありがちな<お涙頂戴>はまるで感じない。(民族的な嗜好の違いか?)
我が子に降りかかった大問題ではあるが、主として描かれるのは受け止める両親の生き方に他ならないから。
ぶつかり合いながらもポジティブであろうとする姿勢に救われる。
クラシック、ポッポスとジャンルの垣根のないBGMが多弁なまでに物語をサポートする。
時に音楽劇かと思うほどで、とりわけヴィヴァルディの『四季<冬>』の存在感は圧倒的。
どこまでも重過ぎない淡々とした描き方が<彼らの人生哲学>に感じられて、さわやかな印象さえ残す。
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