『
ヘルタースケルター』
岡崎京子の原作未読、蜷川実花監督の前作『さくらん』も未見。
されど雑誌等でのカメラマンとしての仕事は時々拝見している。
まさにその期待と予測を裏切らない映画だと思った。
どのカットを切り取っても監督の情熱が乗り移ったかのような
過剰なほどの極彩色であふれている。
<体調を崩すほど>全身全霊で挑んだ沢尻エリカ(りりこ)を見る映画で、
2時間超のプロモーション映画ではないかと思うほど。<りりこ>がみせるインパクトある<生身の人間である証明>でさえショーのようである。
雑誌のパロディ表紙に思わずニヤリ。さほどファッション雑誌に明るくないが、的確に特徴を捉えているのではないか。
現代を生き、美に駆り立てられる女性にとって合法ドラッグともいうべき整形依存の心の病と芸能界(&ファッション界)の暗部をややステレオタイプなイメージかとは思えるが、いかにも蜷川実花と思えるタッチで切り取っている。
<見た目>だけで中身の薄いイメージ先行の空虚さを空虚に演じているとしたら、計算高さは相当なもの。(多分、違うだろうが…笑)
しかし、おそらく漫画では通用する台詞回しであっても実写映画に置き換えるには何らかの工夫が必要だったのではないか?
押しなべて<虚飾>で構築された世界にありながら<実>を見せ付ける寺島しのぶはさすがの一言。
蛇足ながら、劇中で見せる
沢尻エリカの瞬きよりも見ている私のほうの回数が少なかったのはいうまでもない。(笑)
ログインしてコメントを確認・投稿する