『
ファミリー・ツリー』
誰しも愛するものの<最期>は受け入れがたいもの。
それは愛する対象が何であれ同じこと。
自由奔放といえば聞こえはいいけど、自分勝手とは紙一重。
いくら<
皆を思いやってのこと>と言われても受け取る側を無視しては何にもなるまい。
アレクサンダー・ペイン監督らしく…といっていいのか、程よいユッタリ感の中にシリアスなテーマを忍ばせる。
家族の悲報をきっかけに、顧みることのなかった人生と向き合う男<マット・キング>をジョージ・クルーニーが好演。
いや、キャストは皆いい仕事ぶり。
とりわけ長女<アレクサンドラ・キング>を演じたシャイリーン・ウッドリーが目を引く。
家族という社会構成の最小ユニットからスケールの大きな話に結びつける脚本構成力は確かな腕前を感じる。個人的な都合から大局観へと移り変わるのは説得力がある。
暗示的意味付け(ファミリーネームや最後のプログラム)や細部まで計算がきちんと<出来過ぎている>きらいもあるけど、美しいハワイの風景とやさしい音楽に心地よく包まれた。
確かこれで今年のアカデミー賞作品賞ノミネート候補は制覇したはず。
こうしてみると『アーティスト』が取ったのは理解できるが、個人的には『ヘルプ』か『ヒューゴ』の方に面白みがあったか…いや、本音を言えば
外国語映画賞受賞作が今年の顔かもね。
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