『錆び』@
イタリア映画祭2012
70年代後半と現在をカットバックしながら幼少時代に背負ったトラウマの謎を紐解く。
どこの国でも似たような対立はあるのだろうが、イタリアでは南部からの移民は蔑みの対象となったようだ。
映画は北部の南部からの移民が多く住む<とある町>にある廃墟が舞台。
子供たちにとって、
廃墟が格好の遊び場所であるのは洋の東西を問うまい。
そこでは
小さな社会が形成され、まさに現実社会の縮図と化す。
そこへ遊び仲間の死という思いもよらない事件がおきて、物語は一気に加速する。
どことなくイタリア版『20世紀少年』みたいだが、これはサスペンスが主眼ではなく(いや、そこも楽しめるのだが)、少年少女たちが背負ってしまったトラウマをスクリーンというキャンバスに擦り付ける映画なのだ。
さりげなく提示される人種問題や暗喩を感じさせる箇所が目に付く。
幼少期に負った傷は容易に解消されず、「こんなハズではなかった」子供たちの心が邂逅する瞬間がグサリと突き刺さる。
ダニエーレ・ガッリャノーレ監督は巧みな編集で二つの時空をシンクロさせてみせる。
フィルムの色調の差異やカメラワークの素晴らしさ…とりわけラストショットの見事さはいつまでも記憶に残る。
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