『
アニマル・キングダム』
実話をベースにしたオーストラリア発のクライム・サスペンス。
母ジュリアが亡くなり、少年ジョシュアが身を寄せる先は極悪な親戚コディ家。
強盗容疑で警察から目を付けられている一家なのだ。
生前、常々母ジュリアは「何をやっても叶わない」ことから、祖母ジャニーンこそ<ジョーカー>を持っていたとこぼしていた。
祖母が仕切る一家。だが、月日は権力をシフトさせる。
この野獣一家に外のルールは通用しない。
あるのは身勝手な掟のみ。
そんな<王国>に放り込まれた子羊のような少年ジョシュア。
この一家から逃げ出せないうちは、犯罪からも逃れることなどできようがない。
極悪長男ポープに『ゴッドファーザー』のソニーが重なって見えるのは偶然か。
そんな野獣一家にあって、ひ弱な一面をのぞかせるダレン。
追い込まれて
幼児退行する行動が本心を物語る。
事件勃発後、
<ジョーカー>の持ち主の使い方には理解しがたいものを感じたが、それこそが<王国>のルールなのだと気がつく。
負の連鎖と社会正義の虚しさのみが、いつまでも耳の奥でこだまする。
加えて、豪壮な音楽が<王国>をいっそう盛り立てていた。
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