『
ヒミズ』
“
必見映画”…だとは思うが、評価は分かれるだろう。
古谷実の同名マンガの実写映画化だが、原作未読。
普通になることが夢だった普通以下の少年<住田祐一>。
置かれた境遇のすさまじさは笑いも凍りつく。
(ただ、それにしては立派に成長している姿に幾分齟齬を感じる…。)
惹かれる少女にもそれ相応のワケがある。
合点がいく部分もあるが、スッキリはさせてくれない。
何事も設定に使う場合、都合のいい部分だけチョイスするのはマズいのではないか。
整合性の欠如が気にならないといったらウソになる。
原作が何であれ、自分色に染める園子温監督の手腕は今回も健在。
表現者たるもの“3.11”を通過して影響を受けないものは、まずいまい。
書き換えられた結末は如実にそれを物語る。
あまりにストレートすぎて腰が砕けそうになるが、土壇場で書き換えられことは作品にとって<幸福>だったのか<不幸>だったのか。
園組が勢揃いしたキャストにあって、やはり特筆すべきは園作品初出演となる<染谷将太(住田祐一役)><二階堂ふみ(茶沢景子役)>であろうか。
ラース・フォン・トリアーもそうだが、役者に賞を取らせる“何か”を引き出す慧眼はどこから来るのか。
<どん底>を表すような土手からくだった景観がとても良かった。
ただ、もの凄い世界を見せつけられアドレナリン噴出の一方、
<踏み絵>を踏まされているようなバツの悪さがあとを引いたのも事実。
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