『オー・ブラザー! 』
かつて観たときは、あまりにもおバカに思えたけれど、久しぶりに観ると、オモシロかった。笑える。
ゴールドディガーとして、ある運命を求めているのだけれど、知らないところで別の運命を生きている、ってところはコーエンズである。
コーエンズは、よくユダヤ人的なものを表していると言われるけれど、スピルバーグやウディアレンにおいてもそれがあるんだろうけれど、どれも、そのユダヤ的なものが分からないのだけれど、旧約聖書にしてもオデュッセイアにしても、この作品にしても神意のイストワールとしての線上にあるのではないかなと思う。救済はどの時代においても、ヒトとして求められるものであり、そこには想像の源があるのではなかろうか。
されど、今回のは、イストワールに肩入れしすぎている観がある。そうした意味では、コーエンズのいつもの偶然の流れに比べ、スリル感がない。
K●Kの発言、まさにトランプであった。
クルーニーのスットボケタ感覚は、ジョニデのエドウッドと同じようなセンスであるが、タトゥーロの苦々しい顔のネガヴィストとコントラストするオプティミスト、上手いしオモシロかった。
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