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2006年08月26日12:37

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映画のなかの銭湯(「やわらかい生活」「水の女」ほか)

寺島しのぶ主演「やわらかい生活」を見た時、
中で彼女が何回もつかる銭湯の場面がとても良かった。
ロケされた蒲田周辺の「第二玉の湯」(同名は他の地区にもいくつかある)という名を調べ、
そのうちまた行ってみようとのんびり思っていたのだが、
昨日仕事帰りにやっと足をのばしてみたら、何とシャッターが下りている。
あたりには人通りがほとんどなく、通りも薄暗い。
<24日にて閉店しました>というような貼り紙がしてあった。
ああ、間に合わなかった。残念!
立派なつくりの古めかしい銭湯なのに。
あの浴槽後ろの壁の鯉のタイル画ももう見られない。
また心惹かれる銭湯がひとつ、鬼籍に入ってしまった。

東京暮らしの最初から銭湯はおなじみで生活の一部だけに、
愛着はひときわ深い。ことに古めかしい作りのものが好きだ。
同じく生活の一部である映画に銭湯が出てくると、
やはり注目してしまう。

ちゃんと調べたことはないけれど、
銭湯が舞台の作品と言えば思い出すのは、
UA(うーあ)主演の「水の女」(2002)。
http://www.slack.ne.jp/sento/water.html
彼女が両親亡き後家業の「ひかり湯」をやってゆくのだけど、
全編幻想的な不思議な映画だった。

京都が舞台の「いちげんさん」(2000)も静かな作品で、
盲目のヒロインが仕舞い風呂に近い時間の銭湯につかるのを、
つきあっている留学生が男湯側からのぞく印象的な場面があった。
http://www.kyoto-filmfes.jp/old/KFF1999/99-06.html

奇才・鈴木清順監督の「ピストルオペラ」(2001)にも
廃業した銭湯場面で江角マキコと韓英恵(子どもなのに色っぽい!)のからみがあった。
http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail/tymv/id234823/

つらつら思い出してみるに、リアルではない夢みたいな作品が多いのは、
作り手が銭湯をそのように捉えてるということだろうし、
私が好んで見るものはそういうものが多いということか。

古いところでは溝口健二監督の無声映画「滝の白糸」のなかで、
それこそ江戸時代そのままのような木製の流し場がちらりと写っていて、
資料的にも貴重。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%80%A7%E3%81%AE%E7%99%BD%E7%B3%B8
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