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2023年03月22日21:09

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ぼくの理解を超えた侍ジャパン優勝

 優勝に向かって突き進むWBC侍ジャパン。率いる栗山監督の采配で、ぼくがガックリきた投手交代があった。昨日の準決勝のメキシコ戦で、佐々木朗希のあとに山本由伸を持ってきたときだ。ぼくはその瞬間、ああ、これでもし勝っても優勝はできないと思った。だって決勝戦を任せられるピッチャーはいないのだから。
 同じことを考えた野球ファンは少なくないと思う。生粋のファンほどそう思ったはずだ。明日なき投手交代をやって失敗した例は多い。というか、それがうまくいった例はほとんどない。
 ところが今日、侍ジャパンが見せた野球はそういう論理を超えていた。出てくるピッチャー出てくるピッチャー、全員が攻める姿勢を失わす、気迫の塊だった。そして最後の9回、大谷がマウンドに立ったとき、ぼくは2001年のワールドシリーズで、第6戦で投げて勝ったランディ・ジョンソンが翌日の第7戦にもリリーフに立ったときのことを思い出した。こういう魂の野球は滅多に見られるものではない。もうぼくにできることは祈ることだけだった。
 大一番の試合前、声出しに指名された大谷は円陣の中央に立って、こうチームに語りかけた。
「あこがれるのを、やめましょう。ファーストにゴールドシュミット(カージナルス)がいたりとか、センターを見たらトラウト(エンゼルス)もいるし、外野にはベッツ(ドジャース)もいる。野球をやっていれば、だれしもが聞いたことのある選手たちがいると思うけど、あこがれてしまっては越えられない。僕らはきょう、(米国を)越えるために、トップになるために来た。きょう一日だけは彼らへのあこがれを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう。さあ、いこう!」
 今回のWBC、侍ジャパンにはこういうことを言える選手がいたのである。
 この優勝は、ぼくの野球に関する思い出の五本の指にはいる勝利となった。
 後日談。
 大手町にある読売新聞本社ビルに栗山監督のサインユニフォームが飾られていた。(写真右)








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