mixiユーザー(id:11123951)

2016年02月08日20:14

242 view

1057 ニコルフレールのオルゴール

オルゴール友達の方からオークションサイトに珍しいオルゴールが出品されてるよと教えてくれました。さっそく覗いてみると写真のようなニコルフレール社製のごく初期の作品で、シリアル番号は19167、文献によると1840年ごろに作られました。2/8現在41イギリスポンド≒7,000円程度、オートマチック・ビッドを使っている人がいるので、このような値段では済まないでしょう。

ニコルフレール社は1879年までスイスのジュネーヴで操業しており、代表者の健康悪化に伴い1880年に経営者が交代し、本社が在庫品もろともロンドンへ移転しました。その後の生産は主としてパイラード社のOEMとなり、音の質も・・・・となりました。1840年製19167はニコルが最も輝いていた時代の作品で、コレクターは熱心に探しているものです。

サイトの説明によるとガバナーが破損、ランを起こしているのでリピン( ピンの総植替え )が必要、櫛歯が3本折れている、チップが2箇所破損。そして箱の蓋は後世のニセモノでチューンシート( 曲目リスト )は当然付いていないし、演奏できないので曲名も曲数もわからない。

ヨーロッパの修理技術者に見積もってもらったら、リピン込みの修理に60時間必要で2700ユーロ≒35万円+往復の航空運賃が約5万円。う〜〜〜〜〜〜〜ん!微妙な値段! 彼の話では蓋が後世に取り換えられているということが問題で、興味はないとのことでした。

*** 追記 ***

2/10の23時ですが730ポンド≒120,000円程度になっています。オランダのリストア技術者の意見ですが、ケース左側のエンドフラップが正規の蝶番で取り付けられていないし木材が新しいように見える。多分後世の補充ではないかとの指摘がありました。ケース右側のキーを収容する仕切り板も新しいように見えます。彼の意見だとオリジナリティーがそこまで損なわれていると、この値段は高すぎる。結局今回は助言に従って見送りということにしました。

同じニコル・フレール社製#26908( 現在26万円ぐらい )がebayに出ています。これはYoutubeに音がUpされてるので聴いてみました。シリアル番号が2万番台だと、同社全盛期のすばらしい作品のはずなんですが、出てくる音楽がとても退屈。やはり安くて好い物って無いものですね。ひとつ賢くなりました。
6 13

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する