新しい時代（『カーネーション』第22週「鮮やかな態度」）

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糸子「おそろしいことやけどな、時代が変わった」
北村「…なんじゃ？」
糸子「これからな、日本の女の子らも足出すで。出しまくるで。
　　　嫁に行けんかて。
　　　いや、そもそもな、別に嫁になんか行かんでええんや。
北村「ええ？…なんじゃお前、なんか怖い言い方すんなよ」
糸子「いや、正直うちもちょっと怖い。
　　　見たこともない時代が来るんやさかいな」
ごくん、と唾を呑む北村。
糸子「けどな、これだけは確かや」
聡子、直子、優子が各々すうっと近寄ってくる。
糸子「短いスカートは流行る。（声を落として）こさえ」
聡子「こさえ」（ささやくように）
優子「こさえ」（　〃　）
直子「こさえ」（　〃　）
糸子「こさえ」（　〃　）
聡子「こさえ」（　〃　）
優子「こさえ」（　〃　）
直子「こさえ」（　〃　）


「おっさん、気の毒やけどな。ほんな自分の時代がどうやらな、
　ほんなもうこだわっちゃったらあかんで。
　時代はどんどん変わってんやで」
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”昭和41年、若い女の子らの足が、北村の時代を踏みつぶしていきました”
のナレーションに、思わず声をたてて笑ってしまった。
いやぁ、面白いなあ。この勢いは素晴らしい。
強い女四人にかこまれて、「こさえ」「こさえ」の集中攻撃。
本日25日放映の回の北村の、傍から見た滑稽さに笑いながらも、
その戸惑いぶりや意外な純情ぶりが可愛らしく思えたり。

でもとにかく糸子が何かふっ切ったように元気になっているのは嬉しい。
店の看板を娘にきっぱり譲ろうと思い決めるあたりはちょっと切なかったが、
このひとはやっぱりどこまでも潔く男前だなあと思う。
お母さんの千代さんが以前「これは息子ですから」と言ったのも道理。
ずっと一家の大黒柱。どう見たって総領息子の気概がある。

来週の予告を観て、あ、夏木マリさんちゃんと糸子になってる！と感じた。
一瞬だったけど、ちゃんと雰囲気がつながっている。
尾野真千子さんが演じる回はは3月2日まで。
3月3日(土）からはいよいよ夏木さん演じる老年の糸子。

最初、夏木さんにバトンタッチするというニュースを目にした時は、
尾野さんで最後まで行けばいいのにと正直思ったけれど、
先日NHKアーカイブスで70代から90代までの実際の小篠綾子さんの活躍を拝見し、
そのバイタリティに圧倒され、この交代が腑に落ちる気がした。
この年代をも一ヶ月かけて丁寧に描くのなら納得できる。

来週のあらすじを見るとフェイドアウトした周防さんの話題も出るようなので、
実際に画面に登場するかどうかは分らないけど、ちょっとどきどき。
2月29日には尾野真千子さん、3月1日には綾野剛さんが、
「スタジオパークからこんにちは」のゲストとして出る予定なのも楽しみ。
今度はちゃんと放映されますように。