『Mother』の中で一番登場回数が多かったのは、この公園かもしれない。
主要人物のほとんどは、一度はここに来ているのだ。
http://loca.ash.jp/info/2010/d201004_mother.htm
→ロケ地003
・よく出てくる公園
→玉川上水緑道公園（東京都世田谷区大原二丁目）
玉川上水とは、かつて江戸市中へ飲料水を供給していた上水道。
（一部区間は、現在でも東京都水道局の現役の水道施設）
羽村取水堰で多摩川から取水し、武蔵野台地を東流し、
四谷大木戸（現在の新宿御苑付近）に付設された「水番所」を経て
市中へと分配されていたという。
そういう長い水路だっただけに、「玉川上水緑道公園」で検索すると、
上流の福生市、昭島市、立川市、小平市、三鷹市、武蔵野市一帯の
「玉川上水緑道」が一番にヒットしてしまい、世田谷区は該当せず、
最初に調べた時にはなかなか難儀した。
お世話になったのは、下記のような上水跡をたどる紀行文のページ。
http://kaidou-aruki.com/tamajousui-2.htm
第5話で印象的だった水色の橋「ゆずり橋」を含め、
細長く続くこの公園は、ドラマ中で主に三箇所に分けて使われている。
�，罎困蟠供焚爾�煉瓦作りで欄が水色の橋）
・いなくなった継美を探しつつ、奈緒と駿輔がここで会話する。（6話）
・室蘭からやってきた仁美と奈緒が話す場面で、背景に橋が見える。（8話）
・継美と葉菜が「あめふりくまのこ」を歌いながら一緒に通る。（9話）
�∋�童公園（道から公園へ降りる階段があり、滑り台などの遊具がある）
・継美がようやく逆上がりに成功する。（3話ラスト）
（ちなみに逆上がりをしたのは鉄棒ではなく、ブランコ周辺の囲い棒）
・葉菜が奈緒と継美をひきとめ「学校には行けます」と告げる。（4話）
（必死に追いかける葉菜の横に見える水色のぞうさん滑り台が目立つ！）
・果歩が駿輔を伴って奈緒を呼び出し、三人で仁美のことについて話す。（7話）
（夜の暗がりのなかで、奈緒の降りる階段付近の柵や、
駿輔の腰掛けた 公園内の短い柵が印象的）
・怜南（継美）を連れ戻しに来た仁美と奈緒が会話する。（8話）
（ブランコに腰掛けている仁美と、そばに立って話す奈緒。
二人の向こうに公園の時計や水色のゆずり橋も見える）
・葉菜を見舞い、記念写真を撮ったあとの鈴原母娘と耕平が談笑するうち、
ブランコに座っていた芽衣が産気づいて座り込む。（最終＝11話）
��車道に近いベンチ（画面奥に環七通りが見える）
・葉菜が多田老人と店の権利書のことで話し、涙をこぼす。（9話）
・駿輔が多田老人に、葉菜の昔の殺人事件のことについて聞く。（最終＝11話）
こうやって並べてみると、3話以降（つまり奈緒と継美が東京に来てから）、
ほとんど毎回、何かと登場しているおなじみの場所。
6話でゆずり橋が出て来た時、とても印象的ですぐさま調べて行ってみて、
感激してあれこれ写真を撮ったのだが、その後まさかこんなに出てくるとは。
わきの道から降りる、ゆるい傾斜の階段や、
ブランコ、ぞうさん滑り台、普通の滑り台、耕平が座ったはしご段アーチなど、
どれも目いっぱい使われていて、ここはまさに『Mother』の舞台！
多田老人が登場するベンチの場面は、最初よく分らなかった。
画面奥に行き交う車の多さなどで、このひっそりした公園とは結びつかず、
いったいどこなんだろうと思っていたのだが、
もしかしたら、ともう一度訪れてみた日（7月8日）に、
まぎれもなくこの公園の一部だということを確認した。
この公園は細長いので、水路とゆずり橋の見える遊具のある側ではなく、
こちらは反対側の端で、環七通りに面しているのだ。
最終話で過去の事件の真相を問いただそうとする駿輔の後ろに、
なにか看板の字のようなものが見えるなあと思っていたけれど、
実際にベンチに座ってみて、それが公園の背後に出ている
「天道関東総壇」という看板の「壇」という文字だということが分った。
多田老人の背後に見える紺色の庇は、すぐ後ろの個人宅。
「人間には男と女と、それにもう一種類、母親というのがいる。
これは我々には分らんよ」という名台詞を思い出す。
鈴原家の女性と耕平くんは、ここが撮影のオールアップだったんだなあ。
公園のどこもが、ドラマの場面と結びついていて、
最終話を見終えた今は訪れると立ち去り難く、ぐるぐる何度も回ってしまう。
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